特別上映作品 リスペクト上映

2009年に惜しまれつつ亡くなった、名優であり、まさにエンターテイナーであった森繁久彌。映画だけでなく、テレビやラジオなど幅広い分野で昭和・平成と時代を超え、常に第一線で活躍し続けました。91年に大衆芸能演劇者として初めて文化勲章を受章。長年の功績により、国民栄誉賞を贈られた。まさに〝日本に愛された"国民的俳優です。
今回はその偉業を称え、数多くの主演映画の中から4作品を上映。森繁の輝かしい足跡を辿ります。50年の時を経ても色褪せない傑作をご堪能ください。

  • 森繁久彌
  • 森繁久彌

    大阪府生まれ。劇団員、NHKアナウンサーなどを経て、1947年に『女優』で映画デビュー。『三等重役』(52)で喜劇俳優としての絶大な人気を獲得し、生涯300本を超える映画に出演。完成度の高い名演技で不動の地位と名声を確立した。多数のテレビドラマにも出演。ホームドラマの礎を築いた。舞台にも情熱を注ぎ、67年初演の「屋根の上のヴァイオリン弾き」は、上演回数900回という金字塔を打ち立てた。

上映作品:3月25日(木)13:40~@シアター5, 3月26日(金)11:20~@シアター5

  • 世にも面白い男の一生 桂春団冶
    ©1956 TOHO CO.,LTD.
  • 世にも面白い男の一生 桂春団冶 大阪・ミナミ法善寺横丁の寄席で前座を務める桂春団治(森繁)は、酒好き女好きケンカ好きの破天荒な男。小料理屋のおたま(淡島)と所帯を持つ、行いが改まるどころかエスカレート。女遊びを止めようとしない春団治に愛想を尽かしたおたまは家を出るが…。森繁久彌が大阪が生んだ無類の愛嬌者、春団治を軽妙に演じる。

    監督:木村恵吾 出演:森繁久彌、淡路千景、高峰三枝子、八千草薫 公開年:1956年
  • へそくり社長
    ©1956 TOHO CO.,LTD.
  • へそくり社長 高度成長期の企業を舞台に、浮気者な森繁社長のてんやわんやな仕事ぶりを描く喜劇"社長"シリーズの第1作。以後15年にわたり40本が製作されている。先代社長の令嬢と結婚したため、社長に就任するはめになった田代善之助(森繁)。恐妻を持ち、自由になる金も持ち合わせてないのに、善之助は小唄の先生に入れあげてしまうのだった。

    監督:千葉泰樹 出演:森繁久彌、越路吹雪、小林桂樹、八千草薫 公開年:1956年
  • 喜劇 駅前旅館
    ©1958 TOHO CO.,LTD.
  • 喜劇 駅前旅館 人情喜劇"駅前"シリーズの第1作。生野次平(森繁)は上野駅前の旅館のベテラン番頭。ライバル旅館の番頭と張り合いながら上野界隈を盛り上げていたが、悪質な客引きが横行してきたため追放運動を始める……。原作は井伏鱒二。人情味豊かな内容に加え、森繁久彌、伴淳三郎、フランキー堺の絶妙の掛け合いが評判となり、シリーズ化された。

    監督:豊田四郎 出演:森繁久彌、伴淳三郎、フランキー堺 公開年:1958
  • 花のれん
    ©1959 TOHO CO.,LTD.
  • 花のれん 大阪船場で呉服店を倒産させ、失意の中にあった多加(淡路)・吉三郎(森繁)夫婦は、天満天神の近くにある寄席を買い取り、天満亭と名づけて再起の第一歩を踏み出した。しかし順調に繁盛すると、吉三郎の遊び癖が頭をもたげ……。森繁久彌だからこそできる、どうしようもない魅力的な大阪男の名演に注目。

    監督:豊田四郎 出演:森繁久彌、淡路千景、花菱アチャコ 公開年:1959年
上映作品

第1回 沖縄国際映画祭(2009年)